自己実現のためのマズローの欲求階層説|人生をやり直す方法

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「人生をやり直したい」「理想の人生像はあるけれど、現実とのギャップが大きすぎる」「毎日頑張って仕事をしているのに、幸せになれない」「ストレスが多い毎日で理想の自分に全く近づけない」「理想の収入を得たい」……

こういう悩みを社会人なら、誰もが抱いています。いつまでたっても自己実現できない理由は、欲求が弱いからだと言われています。

しかし、それは仕方がありません。日本人は、学校で教師から右にならえの教育を受けるので、突出することに潜在的に恐れを感じてしまうからです。

人間は、欲求のレベルを上げていくことで自己実現できるとアメリカの心理学者アブラハム・マズローは述べています。では、ここから「欲求を強めて自己実現するための方法」をご紹介していきます。
【目次】

1 マズローの欲求階層説【解説】
1−1 マズローの欲求階層説とは?
1−2 「生存の欲求」【1段階目】
1−3 「安全の欲求」【2段階目】
1−4 「社会的な欲求」【3階目】
1−5 「尊厳の欲求」【4段階目】
1−6 「自己実現の欲求」【5段階目】

2 お金を稼ぐ人はマズローの欲求階層説の
   4段階以上の欲求を最低でも持っている!
2−1 お金を稼ぐ人は「尊厳の欲求」を持っている
2−2 「尊厳の欲求」を満たすことを妨害するメンタルブロックとは?
2−3 「尊厳の欲求」を満たす方法①「他人と自分を比較しない」
2−4 「尊厳の欲求」を満たす方法②「成功者の話を鵜呑みにしない」

3 自己実現できる人は、5段階目の欲求を持っている人
3−1 「私的な欲求」が「社会貢献したい」という
     レベルになれば自己実現は現実味を帯びる
3−2 高い理想を持つことで行動のエネルギーが生まれる
3−3 高い理想を持つためのコツ
3−4 理想を実現する人はイメージをつくるいい素材を手に入れる


1 マズローの欲求階層説【解説】

1−1 マズローの欲求階層説とは?

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」という仮説のもとで、人間の欲求を5段階に階層化し、その最上階を「自己実現の欲求」としました。

人間は5段階の下層の欲求から順に満たし、最終的には自己実現を目指しているというのがマズローの主張です。「マズローの欲求5段階層説」は、下層から、

1段階目 「生存の欲求」
2段階目 「安全の欲求」
3段階目 「社会的な欲求」
4段階目 「尊厳の欲求」
5段階目 「自己実現の欲求」

となります。上層(5段階目)にいくほど欲求レベルは高くなります。
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つまり、この段階を踏んで欲求のレベルを上げていけば、自己実現が可能になるということです。それでは、5つの欲求を1つずつ解説していきます。

1—2 「生存の欲求」【1段階目】

「生存の欲求」とは人として最低限の欲求です。言うなれば「食べるため」「生きていくため」をモチベーションにした欲求です。
食うに困っている人は、生活するのに精一杯で理想を実現するどころではありません。

生きていくために必要な最低限の衣食住を満たそうと頑張っている人は、次にその状況が安定して継続することを望みます。

1—3 「安全の欲求」【2段階目】

「安全の欲求」とは、安全に暮らしたいという欲求です。自分の生活が安定してくると、今度は仲間が欲しくなります。

1—4 「社会的な欲求」【3階目】

「社会的な欲求」とは、集団に帰属したい、認められたい、愛されたいという欲求です。「社会的な欲求」レベルになると、周りの人やパートナーや仲間のために働こうとします。

実は日本に住む社会人は、普通に過ごしていれば、このレベルの欲求は自然と持つことになります。難しいのは、この次の段階の欲求を持つことです。

1—5 「尊厳の欲求」【4段階目】

「尊厳の欲求」とは、集団から認められ尊敬されることへの欲求で、「自尊心を満たしたい」という気持ちが強く働きます。仕事で成功して社会から認められたい。人間的な評価や賞賛を得たい。自分の力を周囲に示したい、という欲求です。

1—6 「自己実現の欲求」【5段階目】

自分にとって十分なお金があり、自尊心も満たされ、周りからも認められ、自己肯定感もあり、「自分はよいことをしている。自分の存在は世の中から認められている」と認識できるようになったとき、「自分は社会に貢献する人間なんだ」という気持ちになります。
これが、マズローの欲求段階の最上位「自己実現の欲求」です。

2 お金を稼ぐ人はマズローの欲求階層説の
4段階以上の欲求を最低でも持っている!

2−1 お金を稼ぐ人は「尊厳の欲求」を持っている

「稼ぐ人」は、「尊厳の欲求」を持つ人たちです。欲求もこの段階までいくと、まさに稼ぐことができます。自尊心のレベルが高い人が理想に近づける理由は、自分の可能性や潜在能力をより信じられるからです。
「尊厳の欲求を満たす」とは「達成感を味わう」と言い替えられます。物事を成し遂げていけば経験豊かになり、経験値が上がって視野が広くなるので、行動力が高まるのです。

だからこそ、「なぜ、自分は尊厳の欲求を満たすことができないのか? そのメンタルブロックになっているのは何なのか?」ということを知ることが大切です。

欲求を燃やして自尊心を満たし、「他人の価値観を生きている自分から自由になった人」だけが自己実現の段階に進めるのです。

2−2 「尊厳の欲求」を満たすことを妨害する
メンタルブロックとは?

自尊心を満たすことを、見苦しいとか、身勝手だとか、レベルが低いだとか言う人がいます。そんなキレイ事に惑わされてはいけません。こういうキレイ事を言う人の多くは、自分とあなたに差ができるのを不快に思っているから言うのです。

右にならえの教育を受けてきた人々は、突出する人に違和感を感じるので、他人が欲求を強めていくことをなんとか阻止しようとします。

つまり、「他人から自分はどう思われているのか」と考えてしまうことで、メンタルブロックがかかり、欲求のレベルを上げられないのです。

自尊心を満たすとは、奮起することです。自尊心を満たすためには、非常に重要なことです。人と違ったことをするから人と違った人生があるのです。

人と同じことをしている限り、人と違った人生などあり得ません。では、メンタルブロックを外す方法をご紹介していきましょう。

2−3 「尊厳の欲求」を満たす方法①「他人と自分を比較しない」

満たされなかった欲求は自分の中でくすぶって腐敗していきます。食べ物でも何でも、腐ってしまったら後始末が面倒です。

人生で一番ムダなのは「人と自分を比べること」です。他人との比較は愚かです。人と自分を比べて生きるのは、他人の価値観を生きることだからです。

常に理想を高く持って奮起することで、他人は気にならなくなります。そのためにも、自分を満たすことを否定せず、自尊心レベルの欲求を大事にしなければならないのです。

2−4 「尊厳の欲求」を満たす方法②
「成功者の話を鵜呑みにしない」

仕事で成功してお金を十分稼いでいる人たちは表向き涼しい顔で、「お金は二の次です。やることをやっていればお金はあとからついてきます」などとキレイ事を言います。

その裏では、「これだけ努力しているのに、この程度の稼ぎで悔しくないのか」「本気で稼ぎたいなら、こんな程度の稼ぎを自分に許すな」と自分に喝を入れ、本気で稼ごうと努力しています。

つまり、きれい事を鵜呑みにしていては、欲求のレベルは上げられないのです。どんな聖人君子も自分の理想を追い求めていたことは忘れてはいけません。

3 自己実現できる人は、「自己実現の欲求」を持っている人

3−1 「私的な欲求」が「社会貢献したい」という
レベルになれば自己実現は現実味を帯びる

自己実現ができる人は、マズローの欲求段階の最上位「自己実現の欲求」を持つ人です。

尊厳の欲求を満たし、経済的に安定し、素晴らしい家族や仲間を得て、社会的に認められ、尊厳の欲求が満たされると自分に変化が起こります。

最終的に「自己実現の欲求」を希求し、必ず「貢献」という使命に意識を向けるようになるのです。

自分の夢を叶えていくと社会に貢献したくなるし、自分の存在価値も含めて、何かを世の中に残していくことができたら、と考えるようになるのです。ここまで到達できれば、自己実現は現実味を帯びます。

3−2 高い理想を持つことで行動のエネルギーが生まれる

人とWin−Winな関係を築き、社会に貢献しようと思えるようになれば、人間的な余裕が生まれ、自分の存在価値は高まります。
人間的に余裕ができるから社会に目が向けられるようになり、貢献を意識するようになるのです。いつも不安や不満を抱え、心配事が絶えない迷いの多い人が、人の役に立ちたいと思えるわけがないのです。

「自己実現の欲求」達成へのモチベーションは「理想」です。高い理想を持てば、大きくて高いエネルギーが生まれます。低い理想を持てば、それなりの小さなエネルギーが生まれません。

挑む理想の高さによって、自分の中にわき上がるエネルギーの量は変化します。また、社会に貢献できる理想はたいてい大きなエネルギーをもたらします。

高い理想を掲げ、理想に一歩でも近づく努力を続けることで、人は限りなく成長し、自分らしい人生を生きられます。

3−3 高い理想を持つためのコツ

人は、自分の経験と見てきたもの以外を具体的にイメージするのは難しく、いいものに触れてこなかった人が、いいものをリアルにイメージしようと思っても限界があります。

今のあなたが理想としているイメージは、ある意味今のあなたの限界です。私たちは、自分の中の素材によって組み立てられた人生しか歩いて行けません。

今のままの自分では、今のままの人生しか選択できないのは当たり前なのです。手持ちの素材を替えて、レシピを替えない限り人生は変わりません。

ゆえに自己投資を惜しんではなりません。自己投資の目的は自分の中の素材をグレードアップさせることです。

3−4 理想を実現する人はイメージをつくるいい素材を手に入れる

自己投資は、勉強のためだけにするのではなく、行ったことのない場所に行ってみるとか、やったことがないことをやってみるとか、芸術に親しんだり、本物に触れたり……、こういう経験をして自分の価値観や世界観を成熟させていくためのものです。

人間関係も同様です。人とのつき合いはエネルギーの交換なので、どうでもいい人10人と交流を持つよりも、自分に新たな刺激を与えてくれる人や人間的に尊敬できる人を選んで会ったほうが、たとえ人数は少なくても質の高いエネルギーの交換になるのは明らかです。

今までにない世界に目標を設定することで、自分でも信じられないようなエネルギーが生まれます。そして、自己実現の欲求は達成されるのです。

必然的に素材が磨かれていけば、今の理想の限界を越えてより高い理想を実現できる人になれるのです。

【参考文献】『欲求がない男は一流になれない!』(井上裕之・著)

 

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